LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「生きてて良かった…」



「ん?」



ポツリと呟いた私に、運転中に掛けてたサングラスをして、見上げて来る海斗。



「私1人だったら、お父さんが亡くなった日、追い掛けてたと思う」



「……」



「でも、子供たちだけじゃなく、何よりも海斗が居てくれた。生きてたからこそだって、今はそう思うの…………」



ムクリと起き上がった海斗は、永斗と永美を腕に包んだままの状態で、私の腕を引いた。

触れるだけのキスをされ、ポカンとしてると、また顔が近付く。



「ゥギャァ゛ー!!」



しかし、目を閉じた途端、杏が泣き出してしまった。