お宮参りを終え、マンションに帰宅すると、成美は未開封のミルトンやポットをキッチンで開けて行く。 説明書をあまり見ず、パパッと動ける成美は、炊飯器といい…感心する。 「……何?」 「いや、別に」 見入ってた俺の視線に気付いた成美がこちらを向く。 何もないが、見てたくても、他を見る。 「あ、ねぇ…」 「ん?」 「1ヶ月間、芽は無理してなかった?」 「あー。芽ちゃん、かなりたくましかった」 怖いものなしで、早目に買ったらしいママチャリには乗るし、ある程度の荷物なら運んでしまう。