LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

呆れながら立ち尽くしてると、舌まで出された。



「芽…何してるんですか?」



「さぁ。名前も初めて知った子だし」



「そうなんですか…」



まだ拗ねてる成美の頬に、手にしてたビールの缶を当てる。

ビクッとする成美はもう、可愛すぎてヤバい。



「ケーキでも食べるか?」



「太りますから」



「じゃあ、買うから、マンション来いよ。話あるし」



「はい。……へ?」



「後でな」


話と言っても、真相が知りたいだけ。

成美を呼び出す口実でしかない。

ポカーンとして成美に、「ふっ…」と小さく笑みを溢し、会計を済ませて店を出た。