LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「どういう事ですか…」



「奥様は、出血も多く、術中、耐えれない状態でした」



あり得ない事もない現実が、目の前で起きてる事に、頭が働かない。

床に落ちた手帳を、拾い上げれない。

体調を気に掛けてやれば、起きなかった事なのか。

成美に、気を掛けてれば…。



「成美……必ず、起きるんだ」



自責の念を感じながらも、成美を信じ、やるべき事をやろう。

手帳を拾い上げ、涙で霞む目を擦り、ペンを持つ手を動かした。

そして、決めた。

【永斗ーエイトー】
【永美ーエイミー】
―――と言う名前に。

“永久に”という、願いを込めて。