LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「うん。でも、出来る事ないかな?ってね…」



仏前で手を併せた高城さんから、私は目を背いた。

どうしてここまで嫌ってるのか、自分でもわからない。



「……ん、……」



寝返りを打とうとした海斗が、私の脚に手が当たり、起きてしまった。



「…やべぇ、寝てた…」



「大丈夫。私がやっといたから」



缶コーヒーを渡すと、振ってタブを開ける海斗。

でも、高城さんに気付き、飲むのを中断した。



「いらしてたんですね」



「えぇ…」



立ち姿はまるで、葬儀社の人と変わりない。

だが、父親の彼女…。