LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】




しかし、陽が昇る前に目が覚めてしまい、私は財布と携帯だけを持ち、葬儀所を出た。

コンビニでサンドイッチとおにぎりを買い、コーヒーは葬儀所内の自販機で買った。



「風邪引くじゃん…」



誠之介君はお通夜中、足元に置いてたコートを羽織って眠ってるが、海斗は脱いだジャケットを体に掛けてる。

荷物を置き、自分のコートを海斗に被せ、新しい線香に火を点ける。

まだ6時前。

告別式まで3時間はある。



「おはようございます、成美さん」



「……まだ式は始まりませんけどっ」



椅子に座り、温かいお茶で手を暖めてると、高城さんが現れた。