LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

バックヤードへと戻ると、携帯が点滅していた。

開けば、海斗からのメール。

≪残業になった。19時過ぎるけど、気を付けて帰れよ?≫

≪わかった。海斗も気を付けて、帰って来てね≫

17時半が定時の海斗。

19時となれば、ゆっくりとトリュフも作れる。

発注を済ませ、車で帰宅するもまだ17時にもなってない。



「よしっ」



喜んで貰えるように頑張る。

2人の初めてのバレンタインデー。

父親と誠之介君を除いては、初めて異性へとあげる。

おまけに、手作り。

芽の作ったレシピを参考に、ビターのトリュフを仕上げて行く。

結婚のお祝いに貰ったハートのお皿に盛り、冷蔵庫へと。