LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

親友の夫婦と、こんな…夢にも思わなかった日を過ごせるなんて。



「クリスマスって…今年ももうすぐで終わりだと告げるのよね。楽しいのに、どこか寂しい。何か、不思議だわ」



「でもちゃんと、楽しみをくれるだろ?」



目尻を下げて、喜びとケーキを噛み締める下川さん。

私はお腹を撫でながら、カフェインの少ない気を使われた紅茶を飲む。

…そういえば。



「話って、何だったの?」



「あ…その事ね」



「何?」



渋るのは、何か言いづらい話なんだろうか。

芽の横顔を見ると、クリームの付いた唇を舌でペロリと舐めて立ち上がった。