LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

芽たちの住むマンションに着いてしまい、素直な気持ちを喉の奥へとしまい、2人の部屋へと初めてお邪魔した。



「ごめんねー。ここしばらく、家では寝てばかりで汚ないのよ;;」



「全然、綺麗だよ?それに、体調が悪い日は呼んでよ。掃除や洗濯、手伝うから」



紅茶を淹れるのを手伝い、ピッチャーからマグカップへと注ぐ。

芽は流し台を片付け、冷蔵庫からケーキを出した。

「値下げしたやつだけど」と言いながらも、人気のショートケーキである事からして、前々から予約してたモノだと思う。



「美味しそうだね」



「一昨年、去年と……2人で2個入りのケーキだったわよね」



…そうだった。

あの時は普通でも、今思えば、寂しい思い出。