LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「…奥様…?」



「ごめんなさい…。つい、嬉しくて…っ…」



手で涙を拭いながら、戸惑ってる店員さんに頭を下げた。

海斗は私の鞄からタオルハンカチを出し、差し出してくれた。



「気に入ったか?」



「うん…っ」



ハンカチで涙を拭う私の腕を下げさせ、マフラーを外された。

海斗の手によって嵌められたネックレスが、店内の明るい間接照明によって、より一層キラキラと輝く。



「似合う」



「お似合いです、奥様」



おだてられ、笑顔になる私の手に、店員さんから海斗の分のネックレスが乗せられた。