成美が、接客トラブルを解決させた。 俺の仕事はまた違う。 電話や書類だけの謝罪ばかりで、相手が納得した姿が見えないまま終わる法務部の仕事とは違う。 …かっけぇな。 防犯カメラのモニターから、バックヤードに入って来た成美に目線を移す。 「凄かったな」 「凄くなんかないよ。きっと、あの人は自分に素直に従う人と話したかっただけだよ」 人の心が見えるんだろうか。 鈍感なように見えても。 一緒に働いてたら、頼もしい助っ人になっただろうな。 だが、今よりモテそうで嫌な気もする。