LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「急にごめんなさい…。でもね、あの人……何か変な感じで。
名刺を渡された時、握られた手が、その…あの……」



「俺には素直に言って良い」



「――気持ち悪かった…っ」



「ん」



頭を撫でられ、痞てた(つかえてた)気持ちも言えて、心が軽くなった。

ニコリと微笑めば、髪の毛をぐしゃぐしゃにされる。

「止めてよ!」と、腕を掴んで抵抗してると、ヘルプのベルが鳴らされた。



「ちょっと待っててね」



髪の毛を整えながらホールに出ると、初見のおばあさんが、芽たちキレて居た。



「お願い…責任者のフリして;;」



「私が?;;」



下川さんに無茶ぶりされ、私は歪みそうな顔を堪えながら、声を掛けた。