LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「寝てたけど、起きたら海斗が隣に居なくて。…海斗が居ないと、何でか寝れないんだよね。永井さんは、寝れるだろうけど」



「それが?」



「私たちは“夫婦”になる前から、ずっと一緒だった。永井さんが海斗を知る前から。それなのに、私より好きだなんて、心外」



成美はいつから居たのか。

咄嗟に入って来たが、ずっと居たんだろうか。

かなり頭に来てる成美は、笑顔を無くしてた時のような、無表情。



「苦楽を共にして来た私たちの間に、自信家の永井さんは入れない。入れたくない。でも、止めたりしないから、好きにしてよ」



成美の睨みは、芽ちゃんより鋭かった。