「海斗さん!;;」
薄いドアの向こうには、2・3人の客が居る事が、防犯カメラのモニターでわかる。
ここで大声を出すわけにはいかない。
下川さんに軽く頭を下げ、再び永井ナルミを見る。
すると、口角を上げ、ニヤリと笑った
「奥さん、男性のお客さんに名刺を貰って嬉しそうなんですよ?そんな浮気にも似た人で良いんですか?私は、――貴方だけです」
「へぇ」
「接客業で、“いりません”て返せる?露骨に嫌な顔も出来ないわ。名刺を捨てて帰る成美が“嬉しそう”?アホらしい」
芽ちゃんの言う通りだ。
それに、俺たちは互いの携帯を見合ったり、使えたりする仲。
名刺一つでムカついたり、脆い絆ではない。
薄いドアの向こうには、2・3人の客が居る事が、防犯カメラのモニターでわかる。
ここで大声を出すわけにはいかない。
下川さんに軽く頭を下げ、再び永井ナルミを見る。
すると、口角を上げ、ニヤリと笑った
「奥さん、男性のお客さんに名刺を貰って嬉しそうなんですよ?そんな浮気にも似た人で良いんですか?私は、――貴方だけです」
「へぇ」
「接客業で、“いりません”て返せる?露骨に嫌な顔も出来ないわ。名刺を捨てて帰る成美が“嬉しそう”?アホらしい」
芽ちゃんの言う通りだ。
それに、俺たちは互いの携帯を見合ったり、使えたりする仲。
名刺一つでムカついたり、脆い絆ではない。

