LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「私はギャルじゃないわ!綺麗で居たいって事が、伝わって来ないっ?!」



もう本人に聞こえてるであろうボリュームで言う芽を宥め、温かい淹れたてのお茶を湯飲みを二つ運ぶ。

海斗は芽が運んで来た缶ビールを呑み始めた。



「で、何しに来た?」



「それは後で良いじゃない?
海斗の家に入るの初めてだから、ゆっくりさせてよ」



「別に紗英子に来て欲しくねぇ」



「酷っ!飯島君みたいに優しくなったら??」



……“紗英子”?

“海斗”って。

仲良いんだ…。

私と海斗ならしない言い合いが、羨ましい。