LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「ありがとうございました。またお越し下さいませ」



接客を終わらせ、永井さんを見れば、「終わりました」と、八重歯を見せて笑う。

掃除が楽しかったんだろうか…?



「あ、うん。次は前出しをお願いします。売れて窪んだ商品を前に出す事です」



「はいっ!」



張り切り方が、絶対に人とは違う。

坂津さんにも前出しを指示して、レジ点検を終わらせた芽と2人、永井さんを凝視。



「何か、目的がありそうね」



「例えば?」



「そうねー。私たちと同じ、イケメンなお客さんを捜してるとか!」



…アホらしい。

私は芽をシカトして、フライヤー商品のフランクフルトを揚げる。