空港に近いホテルの一室。
「申し訳ございませんっ」
「私のせいで……本当に、ありがとうございますっ!!」
俺は海花と、成美の父親へと土下座をした。
『構わないよ』と、国際電話で、二つ返事で頷いてくれたお義父さんは、振込ではなく直接、300万を持って来てくれた。
残りの200万は、來と俺で出すが、300万でも土下座では足りない。
「そんな気にしないで良いから。
成美が大学や専門学校へ行くかもと思って、貯金したお金だ。
成美が進学しないとなれば、あの子の使いたいようにすれば良い」
寛大な義父に、熱いモノが込み上げそうだ。