しかし、疑心を持つと、嫉妬してるようで、更に場を楽しめない。

この気持ちは、ヤキモチではないと、わかるからだ。



「呑む?成美はイケる口って、副店長から聞いたで」



「福智さんが呑めないですよ?」



「気にせんでえーよ」



未成年ながら、私はお酒が好き。

お店の飲み会をきっかけに、呑むようになり、案外、酒豪だと知った。

完全に、父親譲りだ。

ジントニックを注文し、突き出しのアボカドを豆腐とオリーブオイルで和えてあるモノを食べながら、彼の仕事の愚痴を聞く。

福智さんは若く、うちのお店以外では少し、ナメられてるらしい。