LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「赤ちゃんを、産みたくても産めない人が居る。私は、海斗がパパになって欲しいと思ってた…」



「…成美…」



「そんなの知らない。私は、自分に見合う男と居たいだけ」



「嘘で海斗を繋ぎ止めて、楽しい?嬉しい?幸せですか?貴方は、人を傷付けて生きてる人生を、誇れますか?」



成美の問い掛けに、優里は口を閉ざした。

自分の愚かさに、気付いたかのように。

俺は成美を優里から離し、「もう良い」と伝えた。

…頼むからもう、泣かないでくれ。

成美の笑顔を、これ以上…遠ざけないでくれ。

成美に涙ばかり、流して欲しくない。