「香椎さん、秘書課の方がお見えです」 「…“秘書課”?」 朝、仕事は簡単に放れず、出勤した。 朝礼も終わり、パソコンを開いた途端の呼び出し。 優里だったら、どんな顔で会えば良いのか。 「遅い!」 「んだ、紗英子かよ」 だが、相手が紗英子で一安心。 何でこいつが居るか、わかんねぇけど。 「生きてて安心したわ」 「お陰様で」 優里の妊娠を報告しに来たのは紗英子だった。 「ちょっと話があるから、会議室によろしく」 「…あぁ」 …今日もかよ。