LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

芽ちゃんだけじゃなく、優里からも電話が来て居る。

俺が会いたいのも、話したいのも成美だけ。

ーーブーッブーッ

テーブルで震える携帯。

“着信 海花”



「……もしもし」



出たくはないが、出ないと後が煩そうだ。



『あ、もしもし?この前、頼まれた話なんだけど』



―――優里から離れたら、成美は帰って来るか?

それとももう、別れる選択しかないのか。

成美の声で、気持ちが知りたい。

意地でも成美だけは絶対、離したくないけど。

成美が泣かずに、幸せになれるなら…俺は――…。