LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

“着信 芽”

さっき別れたばかりなのに。

…忘れ物?



「もしもし?」



エンジンを切り、電話に出た。

騒がしい雑音。

まだ外に居るのだろうか…。



『成美、大変!』



「一体、どうしたの;;」



いきなり“大変”と言われても、困るだけだよ;;



『海斗さん、元カノと居るよ!
何で一緒に居るの?すっごい顔は怖いけどね?!』



…本当に、何で…。

けど、表情が怖いって事は、海斗は望んで会ったわけじゃないよね…?



「夜にでも訊いてみるよ。わざわざありがとね?」



私は気丈なフリをして、電話を切った。