LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「お義父さん、お願いがあるんですけど…」



「あぁ、何でも言ってくれ」



「お義母さんの指輪を、借りても良いですか?」



「構わないよ」



誠之介君は、歩ちゃんの指輪と、母親の指輪を、自信が身に付けてたネックレスのチェーンに通した。

十字架のチャームを歩ちゃんに握らせると、指輪の着いたネックレスを、私へと差し出した。



「…私に?」



「成美ちゃんが持ってたら、お義母さんも歩美も、喜ぶと思うから」



両手のひらに乗っかる指輪を握り締めると、歩ちゃんと誠之介君の温もりを感じた。