LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

涙を堪えてる事がわかる。



『ママが亡くなって、今度は自分。正直…死ぬ事より怖い事があります。ナルに、支えてくれる人が居るかどうかです。誠之介に甘えて欲しい。けど、ナルは誠之介の方が悲しいと、我慢するんではないかな?ハズレてる?』




…ハズレてないよ。

多分、私1人だった、必死に涙を堪えて過ごしてた。



『もし、成美を愛してくれてる人が、その場に居たなら…お願いです。どうか、全力の愛で、包んであげて下さい。成美が愛した人です。私は、貴方を信用しています。たった1人の妹…三つ指をついてでも、お願いしたいです』



気付いたら、隣に居た海斗さんは、何も言わず私の手を握った。