LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

頬を膨らませたまま、父親を叩き起こして布団を畳む。

朝食はこの部屋での為、起こさないとテーブルも出せない。

歩ちゃんは誠之介君に連れられ、家族風呂の脱衣場を借りて着替えるらしい。

私のメイクポーチを持って行った誠之介君に、メイクして貰える事に、ウキウキして居た。

誠之介君は美容師で、メイクも出来るらしい。



「誠之介さん、美容師だったのか…」



「歩ちゃんと私の髪型は、昔から誠之介だよ」



資格を取る前から、カットして貰ってた。

自分でパーマをさせといて、“キャバ嬢”と言われた時は、カチンと来たけど、タダでやって貰ってて、文句は言えない。