「サナ!? なに、その言い方っ」



「だ~って。美桜は素直じゃないんだもん。柴田先輩と帰りたくって仕方ないって顔……してたよ?」



「ええっ、やっぱり!?」



あたしは大慌てで自分の顔を手で覆った。



……けど、言ってからしまったと思った。



「マジかよ~! 嬉しいこと思ってくれてたんだな」



柴田先輩はあたしの両肩に手を置いて、ポンと叩く。



「ちっ……違うから」



「なにがだよ。さ、行くぞ」



サナが見送ってくれる中、柴田先輩に連れられて、すぐに教室を出た。