「はい、そこー、いちゃいちゃしない! 綾華、玉入れの選手、入場口前に集合だってー!」 「えっ、あ、うん、わかった!」 菜々美にせかされ、あたしは、そそくさとその場をあとにした。 だけど。 あたしの頭の中は、今見た、智哉のメガネなしの顔でいっぱいだった。 智哉……。 午前中の競技が終わり、昼休みになった。 「綾華、教室もどって、お弁当食べよー」 菜々美に声をかけられ、一緒に行こうとしたら。