でも、そんなのは、そのときだけ我慢すればいいこと。 そう思えたのは、菜々美と真喜子と智哉のおかげ。 教室にいるときや学校の行き帰りには、必ず誰かがそばにいてくれたおかげで、なにもされずに済んでいたから。 だからあたしは、さほどダメージを受けずに済んでいた。 そうして1か月が過ぎ……、 6月。 梅雨入り間近の快晴の金曜日、 体育祭当日を迎えた。