雄太を追う智哉の方を見る。 すると。 ――ドスンッ。 雄太が、いきなり横から飛び出してきた大きな人影にぶつかり、しりもちをついた。 智哉は、すぐその前で立ち止まる。 あたしも徳井さんと一緒に、そちらへ駆け寄っていった。 大きな人影は、雄太の腕をつかんで、引き起こし、 そのまま、雄太の腕を背中側に回して、羽交い絞めにしている。 「いてぇっ」 雄太の苦しそうな声が響き、あたしは驚いて智哉の隣で立ち止まった。 すると。