教室に戻ると、菜々美が出迎えてくれた。 「綾華、お疲れ!」 「菜々美、足、大丈夫なの?」 「うん、あのあとすぐに病院行ってきたんだけど、やっぱりねんざだった」 「そっか。まだ痛むでしょ?」 「ちょっとね。 でもテーピングしてもらったから、さっきよりは、だいぶいいよ。 ところで、さっき智哉は帰ってきたけど、雄太は?」 「あぁ、聞いてよ……」 あたしは、菜々美と一緒に席に着き、一部始終を話して聞かせた。