「雨宮…先輩?」 聞き慣れない名前に戸惑う。 …誰? はぁ、と蓮先輩は溜息をついた。 「よりによって、この時期に… あいつ、タイミング悪すぎ。」 ふいにざわめきが、ぴたりとやんだ。 「蓮〜、私がいない間も、ちゃんとやってたぁ?」 人だかりを割って歩いてきたのは、 私もよく知る有名人だった。