「ほ、ほら!!
芹花今から部活でしょ!?
早く行かなきゃ!!」


「え、でも―――…」


何か言いたそうな顔をしている芹花を、
ムリヤリドアの外に引っ張って、
耳元で囁いた。


「後で何でも聞いていいから。」


すると芹花は、大人しく帰っていった。


「先輩、私ちょっと下の売店行ってきますね!!」


「え、ちょ―――…」


一言叫んで、私は走り出した。


「お茶が飲みたいので!!」


こっちを見る先輩と、
テーブルの上に乗っている麦茶を背に。