「…別に。 ただの幼なじみだろ。」 「でしょ。 私と一緒じゃん。 パクったでしょ。」 「なわけねーだろ。」 …やっぱり。 何でもないよね。 私たちは、ただの幼なじみ。 それがきっと、一番いい距離感なんだよね。 やり場のない、この気持ちは、 心の奥底の、小さな箱に 溢れるほど、押し込んで。 それで、忘れるの。 今日だって、期待して馬鹿みたいだった。 やめよう、もう。 こんな、淡い期待を抱くのは。