「ま…こと…?」
電柱に当たって大破しているトラック
道端で、血まみれになっている真琴…
「真琴…真琴…!」
四つんばいで真琴の元へ近寄る
真琴の血が足につくのもかまわず、私は真琴の体をユサユサと揺らしてみた
「真琴…ねぇ、真琴ってば…」
返事はない
「ウソ……ウソウソウソ!!」
取り乱した私は両手を頭にやって抱える
ウソ、ウソだよね…!?
真琴が…真琴がそんな…!
ねぇ、ウソだって言ってよ
今すぐ起き上がって「冗談だよ」って笑って撫でてよ…!
真琴、真琴…
「真琴〜〜!!」
私は救急車を呼ぶのも忘れ、ただ血まみれになってぐったりと倒れている真琴の側で泣き叫んでいた
黒くてツヤヤかだった私の髪は、夕日の色と真琴の血で赤く染まっていた……



