聞くか、聞くまいか…



まぁどっちにしろ明日になるとクラスの男子が聞きに言って、どうなったかなんてわかるんだけどね



わざわざ私から聞きくことでもないっか…




「魅羅…」



「ん?」



無言のまま歩き続けていた真琴が口を開く



でもやっぱり元気はなかった



「何?」



「……俺さ、断ったんだ」


「…何を?」



夕日をバックにして私の前に回り込む



真琴は真剣な顔をして、顔を上げた



…少し顔が赤いのは夕日のせい?



「告白、さっきされた」



うん、知ってる…



「でも俺…
他に好きな奴がいるんだ!」



「え…?」



ウソ……



今まで真琴に好きな人はいないと思っていた



昔付き合ったあの女の子だって、告白されたから一応付き合ってみよう、的なやつだったわけだし…



そんな、特定の子がいたなんて…



「……聞いてるか、魅羅?」



「あ、ごめん…
ボーとしてて…」



そんなこと突然言われたらボーとしたくもなるよ…



「だからさ、俺…!」



「うん、好きな人ができたんでしょ?
おめでとう、よかったじゃん!」



「え…?」



思ってもいないことをムリに笑って言った



胸がズキズキと痛みだす



「…私、用事思い出したから先に帰るね…」



下を向いて真琴の横を通り抜ける



「…おい、魅羅!」



真琴が後ろで呼ぶ声も無視して走り出した



涙、出てこないでよ…!



涙をぬぐおうとしたした時、パァ〜〜〜!っという耳が痛くなるような大きな音が聞こえた



「え…」



横を振り替えるとすぐそこに巨大トラックが走って来ていた




…当たる…!!



そう思ったて目をつむった時、ドンッと誰かに体を押され、一瞬飛んだような気がした