遅刻は滑り込みでギリギリセーフ!








HRも終わって、真琴と一緒に駄弁っていた



「はぁ〜、誰かさんのおかげで走るはめになったわ〜」



「何言ってんの、走ってなかったらどっちにしろあんた遅刻だったでしょ!」



「あ、バレた?」



椅子に座って笑う真琴



まったくもう…



真琴は真面目な方ではあるが、遅刻が多かったりするわけで、その辺では先生から目をつけられている



…私も人のことは言えないけど…



席が前後ろで近く、よく真琴が遅刻のことで怒られていたら、私にまでひのこが飛んできた



近くて嬉しい席でもあったが、嫌な席でもあった…






「でもまぁそう考えると魅羅に会えてラッキーだったって訳だよな?
サンキュー!」



白い歯を見せて笑う真琴は実に愛らしかった



けど、素直になれない私はプイッと横を向き



「どういたしまして!」



と、何とも可愛くない態度をとってしまう



けどそんな私をクククと笑う



「お前本当素直じゃないよな」



「ふんっ!」



わかってる



そんなの私が一番わかってるんだよ…



でも今さらどうやって素直になるの?



素直になれないから困ってるのに…




「…そう落ち込むなよ
素直になれないってゆーのも魅羅の個性だろ?」



「真琴…」



ポンポンと頭を撫でられる


意地悪なこと言ったかと思うと、すぐ優しい言葉をかけてくれる




気づいてる?



私はそんな真琴が好きなんだよ?





って言っても知るはずもないよね…



そんな素振り1個も見せないし…