一緒に帰らなければ大丈夫
そう思って一人で早く家に帰った
明日からはちゃんと真琴帰れる
それにしても、真琴の好きな人って一体誰だったんだろう…?
夢だったんならちゃんと聞いとけばよかった…
ソファに座りテレビを見ながら考える
その時、「プルルル、プルルル」と家の電話がなった
「ちょっと母さん手がはなせないから魅羅出てきて〜」
夜ご飯の支度をしている母さんが台所から叫んだ
私は「はいはい…」とめんどくさがりながらも受話器を取った
「もしもし」
『あ、もしもし!?
魅羅ちゃん!?』
電話の向こうの相手は真琴のお母さんだった
いつもおっとりしている感じの人なのに今日はなんだか荒い…
「どうしたんですか?」
そう聞いてみると、
『落ち着いて聞いてね、魅羅ちゃん…』
少し間をおくおばさん
何だか嫌な感じがして、異様に心臓がドキドキした
『真琴が…』
ゴクッとツバを飲み込む
『事故にあったの…』
聞いた瞬間、手から受話器が滑り落ちた
『魅羅ちゃん、魅羅ちゃん!?』
向こうでおばさんが何でも私の名前を呼んでいる
けど私にはそんなのもう聞こえなかった



