「本当赤ずきんみてえだよな、だって名前『茜』、だぜ?」



と、晋夜。


「だとしたら、狼に食べられるのがオチだな?」



俺はそっと笑う。


童話通りなんかにしない。

…狩人なんかに助けてやらせねえっつーの。



どんな手を使っても、絶対あいつを食ってやる。

…その時、


「でもあれさ、見た?あの子の服、俺らが行く高校のスカートだったよ」


由眞が呟いた。


「…マジか?」


「うん、ホント。試しに着てたんでしょ」