狼さんとの付き合い方

俺。


この一人称で、先生の本気度が伝わってきた。



「行きましょう、瑠樹達が来ます」



そう言うと先生は、私の手を握り、暗闇の中に入っていった。


…何てエスコートだ。



私が、お化け屋敷の中で弱いってことを知っているのに。



大人は、ズルいと思う。





「お、終わったぁ…」


「短かったですね」



そりゃある意味でね…

そこで私は、未だ手が握られたままな事に気付く。