ここから瑠樹の顔を見ることは出来ない。
私は、知らぬ間に制服のスカートをぎゅっと握っていた。
…返事をする瑠樹の息を吸う音まで、聞こえる様な気がした。
「…ゴメン」
夕焼けに染まる昇降口に、やけにはっきりとした瑠樹の声が響く。
少し遅れて、え、という中山さんの絶句した様な声も響いた。
「…俺が好きなのは、茜だから。
いつどこで誰が、俺が茜にキスしたって言ったか知らない。けど事実だ。俺が好きなのは茜。
周りから見て分かるように俺は茜が好きなんだよ」
私は、知らぬ間に制服のスカートをぎゅっと握っていた。
…返事をする瑠樹の息を吸う音まで、聞こえる様な気がした。
「…ゴメン」
夕焼けに染まる昇降口に、やけにはっきりとした瑠樹の声が響く。
少し遅れて、え、という中山さんの絶句した様な声も響いた。
「…俺が好きなのは、茜だから。
いつどこで誰が、俺が茜にキスしたって言ったか知らない。けど事実だ。俺が好きなのは茜。
周りから見て分かるように俺は茜が好きなんだよ」


