繁華街の入り口には、見慣れない姿の人間。フードを被っていて男か女かはわからない。 ただわかるのはタダ者ではない、ということ。それぞれ個性的なコートを羽織、堂々と立っている。 その中でも一際目立つのが、黒いコートを羽織った男。 存在感、独特のオーラ。 誰でも近寄らせないようなそんな感じがする。 「―――散れ。」 低い声で、男がそう言うと周りにいたハズの人間が居なくなっていた。 また、黒いコートを羽織った男も、居なかった―――…。