赤い狼と黒い兎Ⅱ





アイツらの事は気にするな…と?


あー、ハイハイ。分かりましたよ。


気付かれないように溜め息を吐き、ぎゅっと唯兎を抱き締めた。




「…馨?」

『寝たらごめんね。…まぁしばらくは寝ないと思うけど保証はしない』

「……じゃあ一緒に寝よっか!」

『………は?』




いきなり離した、と思えば満面の笑みを浮かべてあたしを見る唯兎の顔が見えた。




「なんか俺も眠くなってきたし」

『は?』

「一緒に寝たらいいじゃん。一緒に居られるし!」




…は?、しかもう出てこない。


何を企んでるんだ唯兎の奴……。