「寝ちゃうのか?馨」 猫みたいにスリ寄って来る唯兎。 くすぐったいけれど逆にそれが眠気を誘う。 『んー…』 「寝んなよ馨〜」 『ぅん〜…』 「………」 半分寝かけるあたし。それが不服な唯兎。 今寝ておかないとね?夜動けないから。 『んぎゃっ!』 ガブッ、と首筋の辺りを思い切り噛まれて痛みで頭が冴えた。 噛まれた首筋を片手で押さえて、唯を睨んだ。 『…何すんの』 「何?」 『はぁ…』 構ってあげられなかったのは悪かったって思ってるけど。