赤い狼と黒い兎Ⅱ




「お前朱雀にも顔利くだろ?唯に言っといてくれよ」

『お前の私事は知らん。一生働いてろ』




そう言って立ち上がると下から「ひでー」とか「ケチか」とか聞こえるが無視だ。




「まっ、今日馨に会えたからいいけどな」




……なら言うなアホが。




「んじゃ、気ぃ付けて帰れや?お前運転荒いからな」

『うっせーな。とっとと行け』




シッシッ、と犬同様に扱えば「ハイハイ」とやるせない溜め息を吐いて本署に戻って行った。


ったく…あたしの周りにはロクな奴がいねぇ…。


…つーかマジこの紙袋どーやって持って帰ろう…。


散々悩んだ結果、やっぱ迎えを呼んだ。