赤い狼と黒い兎Ⅱ




「まぁ…あなたの気持ちも分からなくはないですがね」

『………んだよ?』

「少々荒い方法ですが…」




ストンとあたしが椅子に座るのを見ると、野田が立ち上がり後ろで手を組んだ。




「新しく、同盟を組んだらしいですね。どこでしたっけ…確か、朱雀という族でしたか?」

『!……それがどうした?』




ニヤリと笑う野田をあたしは鋭く睨んだ。




「朱雀、と言えば瑠宇くんも元はそこに居ましたねぇ」

『……何が言いてぇんだ?』

「彼女たちが嫌なら、いっそのこと朱雀や瑠宇くんに手伝ってもらう。というのはどうでしょう?」

『!?』