赤い狼と黒い兎Ⅱ




「それくらい、みんな馨が好きだってこと!」

「今度は離れがたいんじゃない?」




ニヤニヤした顔で言ってくる琉樹に溜め息をこぼし、とりあえず無視しておいた。


…今も昔も離れがたいっつーの。




「あー、黙秘した〜」

「まぁ…うちらは馨が居ての存在だからねー。辞めたら何しようって感じだ」




頬杖をついて溜め息混じりに言う麻友美。


あたしが居ての存在ってなんだ…。




『……大袈裟なんだよ』

「いやいや、だって。馨は捨て猫を拾う感覚でうちらの事拾っただろうけど」

『その感覚、人間としてどうかと思うよ』

「まぁ、そこはつっこむな」




…や、つっこむだろ。あたしどれだけ非道な人間になってるんだよ。




「拾ってくれたおかげでうちらこうして居るわけだし」