赤い狼と黒い兎Ⅱ




『ドアホがッ!!!』




ガンッと思いっきり脇腹に蹴りをかまし、龍希は空気が抜けたように座り込んだ。




「いってぇ!!今本気で蹴ったろ!?」

『飲ませるお前が悪い』

「お前酒つえーじゃん!」

『そういう問題じゃねぇんだよ…』




少し殺気立って言えば、ビクッと肩を揺らして視線を逸らした。




「何だよ…。機嫌悪いのか?」

『違う』

「じゃーなんだよー?今日全然接待してねぇじゃん」

『……』




別に機嫌が悪いわけでも、体調が悪いわけでもない。


…ただなんとなく、自分が混じるより上からみんなが楽しんでる姿を見てたい。


それだけ。




『何でもいいでしょ。さっさと下行って遊んできたら?』

「けっ、そーかよ」