赤い狼と黒い兎Ⅱ




「…馨がmoonの総長をやってる限り、怪我が絶えないと思う」

『うん…?』

「でも、それでも馨とずっと一緒に居たい。だから、もっと頼って。1人で抱え込まずに、俺に言って?」




面と向かってそう言われて少し言葉に詰まったけれど、小さく口角を上げて笑った。




『ありがとう…。今まであたしのワガママに付き合ってくれて。そう言ってくれて。でもね、もう…危ない事はしないよ?』

「…え?」




目を細めて笑うと唯兎は驚いたように目をぱちくりとさせていた。


あたしはもう危険な事はしない。つまり…、今度こそ本当にmoonを抜ける。




「それって……マジで言ってる?」

『うん。乱鬼との抗争が終わったら辞めようって思ってたから』




にこりと笑って自分の右手を見つめる。


もうそろそろ黒狼が居るのも潮時じゃん?新しい子達に任せるのも、良いかなって。




「それ…メンバーには言ったの?」

『言ったよ?そしたら一緒に抜けるってさ。あ、双子は残らせるけど』