「おっ、見ろよ。馨の顔が痛みで歪んでんぞ!こんな顔滅多に見れねぇっ!」
「あー…ほんとだ……」
「ずっと我慢してたんだー…?」
隣で爆笑する嶽の脛を思いっきり蹴って、ソファーから落としてやった。
「ってぇな!何すんだよっ」
『ふんッ』
あたしを笑うからバチが当たったんだよ!
テキパキと手当てしていく瑠宇に、唯兎はあたしと嶽のやり取りに苦笑いしていた。
「…ここまでしなくても良かったのによ」
『…!』
きゅっと包帯を巻き終えると手を握ってきて、瑠宇を見つめた。
「そーそー。あんなんテキトーに避けて落としときゃ良かったのに」
『……お前がそれ言うか』
あたしはそう言って苦笑いをこぼした。
仮にも、昔好きだったやつを。

