赤い狼と黒い兎Ⅱ




そう声を張って言えばみんな「すいません」と謝ってくる。


どうして?みんなは嫌な顔せずにちゃんと探してくれたじゃん。謝る必要なんて無いよ。




『…無理言って悪かったな。もう休んでいいよ』

「あっ、馨さん!」




一歩踏み出したとき、聞きなれた声が聞こえてきた。




『涼』




振り返ると何かを持った涼が、あたしの方に来ていた。




「涼じゃん。どした?」




亜稀羅が首を傾げてそう聞くと、涼は申し訳なさそうな表情をした。




「あの、すいません。勝手だとは思ったんだけど、やっぱり保管庫が気になって……」

『保管庫が?…何か、あったの?』




そう聞くと涼はおずおずと1枚の写真を手渡してきた。




「缶の下に1枚だけこれがあって……」